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【健康】ドイツは、医療逼迫の中で障害者とトリアージの関係を調和させるための立法義務を負う

ヨーロッパ

 オミクロン株の影響もあり今また欧米においてコロナ感染の爆発的増加と、それに付随する医療逼迫が生じている。このようなすべての患者に対して必要十分な医療を提供できない場合に、患者に治療の優先順位をつけるのがトリアージである。

 より回復の見込みの高い患者を優先的に治療し、見込みの低い患者を悪く言えば見捨てるわけだが、障害や既往症のある人々はより見捨てられやすい可能性がある。それらの既存の症状とコロナが相まってより重症化しやすい可能性や、回復が困難であると医師から判断されやすい可能性があるからだ。

 この障害や既往症がある人について、優先順位が他の人よりも最初から下げられているとも言いうる状況について、それが差別的ではないかということがドイツの憲法裁判所で争われたようだ。

「火曜、ドイツ憲法裁判所は、コロナパンデミックに絡むトリアージについて、障害や既往症のある人々を保護するための基準を定める義務を立法府は負うとの判決を下した。これは、ドイツ基本法(憲法)が、“何人も障害を理由として不利益を被ってはならない”と定めていることから、そのための基準を立法府が定めていないことが憲法に違反すると判断されたことによる。

 この判決は、9人の障害や既往症を持つ人々が、現在のトリアージについてのガイドラインに基づいた場合に、自分達が早々に医師から切り捨てられる恐れがあると訴えた訴訟に対して下されたものである。
 現在のガイドラインは、ドイツ集中治療学会DIVIを中心として策定されたもので、障害や既往症も含めた現状に基づいて選別をすることから、それらの人々がより不利に扱われる可能性がある。

 これに対してDIVIは、年齢、既往症や障害自体を理由として治療を拒否することはなく、実際に生存の可能性が低下した場合にのみガイドラインが適用されると反論しつつも、一方では医療従事者の法的安全を確保するためにも国による基準の策定も求めていた。

 患者側の権利団体においても国による基準の策定を支持する声があがっている。
 患者団体代表のオイゲン・ブリッシュ会長は、『これは結局のところ誰が最終的に患者の人工呼吸器を外すのかという問題です。民主的な機関である立法府こそが唯一そのような決定をするのに値すると思います』と、取材に答えた。」

著者抜粋翻訳・引用元:こちら

以下、この記事についてのレディターの反応

名前: hiles_adam
この判決のいう既往症ってのはどういうものなのかね。
例えばガン患者がコロナで入院しても、ガンをないこととして生存の可能性を計算しろってことなのか?
別にがん患者は死ねとか言ってるんじゃないけど、そこを無視したらトリアージの意味なくないか。


名前: KumbajaMyLord
>>hiles_adam
現状のシステムは生存率をスコアリングによって判断していくというもので
例えば、障害や持病のある人はそれをもってマイナスのポイントが与えられている。
裁判所はそのシステムが障害者に不利益を与えるとして違憲とし、どの特定グループにとっても平等な仕組みを作るように立法府に求めた。


名前: LordRedOwl
>>KumbajaMyLord
だからそれが少しおかしくて、そもそもトリアージは不平等な仕組みだ。
ゆえにすべての人々を平等に扱えないぐらいリソースが逼迫しているときに始めて作動するシステムだろ。
裁判所は一体どういう基準を作ることを立法府に期待しているのだろうか?
誰もを平等に扱えというだけではむしろより多くの人が死ぬだけだろう。


名前: Uphoria
>>KumbajaMyLord
問題となっているのは、今のスコアリングシステムが実際には生存率に影響を与えないような病気や障害であってもマイナスポイントをとってしまうところだと思う。
特にドイツは歴史的な理由もあってそういう問題に対しては神経質だからね。


名前: voskem
>>KumbajaMyLord
>裁判所は一体どういう基準を作ることを立法府に期待しているのだろうか?
ドイツ連邦最高裁が判決の英文要約を出している。
これによると、新たな法律は患者の短期的な生存可能性のみを考慮することを保障するものでなくてはならない、としているな。


名前: KumbajaMyLord
>>KumbajaMyLord
>裁判所は一体どういう基準を作ることを立法府に期待しているのだろうか?
健常者か障害者か、というような基準があってはならないということ。
ドイツ憲法では、障害者について、人種、性別、性的指向、宗教、ルーツなどと並んでそれに基づく差別を禁止している。
だから障害者であること自体をして医療へのアクセスが制限される現行システムは違憲になった。
でもトリアージそのものが違憲だといってるわけじゃない、あくまで今のやり方が違憲だったというだけ。
立法府には違憲ではないトリアージのルールを作ることが求められている。


名前: policemenconnoisseur
ドイツ人としてみんなに言いたいのは連邦憲法裁判所がこのドイツで唯一腐敗していない機関であるということ。
彼らは党派性を持たず、憲法問題のみに専念し、その問題に対する憲法からの答えを人々に伝えることを使命としている。
それは、法律自体を作ることではなく、憲法の意思が“○○という法律を作らなければならない”と答えたと人々に伝えるものだ。
今回に関して言えば、トリアージに関する障害者保護の法律を作れというのが憲法の意思であり、その具体的内容は議会次第だ。
ドイツといわず、世界中にこんな組織があれば良いのにね。


名前: SillyWalrus19
この判決を受けて法務大臣が新たな法案を作成すると発表している。


名前: FurtiveAlacrity
>>SillyWalrus19
ワクチン摂取してないコロナ患者を自動的にトリアージの最後尾につける法案も提出してくれたら良いのだけど。


名前: nclesteve
>>FurtiveAlacrity
病院で働いているが、非ワクチン摂取でのコロナ患者がICUを占拠して他の手術がろくにできない。
ICUが必要な手術患者というのは、軽い整形手術の患者とかではなく脳腫瘍の患者とかそういう重症な人であるにも関わらずだ。
だからどうしろという意見を言う気はないけれど、私はこの状況に不愉快を感じているし、ワクチンを打たない人々に苛立っているということは言っておきたい。


名前: DeepSpaceNebulae
>>nclesteve
特に普通のICU患者の平均利用日数が3日なところ、コロナ患者の場合は14日ってのがね。
コロナがどれだけ医療全体に負荷を与えるものなのか理解していない人が多すぎる。


名前: Infinite-Phrase3815
>>nclesteve
私の父親も心臓のバイパス手術が必要なのにもう4回もキャンセルされて
今では全く予定すら立たなくなってしまっている。私達にはどうしようもない…


名前: andsens
>障害や既往症も含めた現状に基づいて選別をすることから、それらの人々がより不利に扱われる可能性がある。
うーんここがよくわからないんだけど、トリアージってそもそもそういうものじゃないの?
全員を助けることができない時に、より助かりやすい人を助けるってものでしょ?
逆にそれらを考慮せずにどうやって優先順位つけるの?


名前: Dinopilot1337
>>andsens
判決は長期的な健康状態を考慮せず、短期的な生存率のみを基準に置くべきだとしているようだ。
例えば、25歳の青年とおそらく残り5年ぐらいしか生きられない75歳の障害を持った老人がいた場合
75歳の老人の方が短期的には生存率が高いと考えられるなら75歳を優先するべきだとする。


名前: mangled-jimmy-hat
>>Dinopilot1337
それは馬鹿げている気がするなぁ。
その比較ならもう確実に助からないと言えるほど状況が悪くない限りは25歳の方が優先されるべきだと思う。


名前: Vercassivelaunos
>>mangled-jimmy-hat
まぁ馬鹿げてると思うかどうかは人それぞれの倫理観によるだろうけど
ドイツについて言えば、その憲法に基づいて人の命の価値は平等であるというのが原則
だから25歳と75歳がそれぞれあと何年生きる可能性があるかで命の価値の優劣は決まらない。
それでも通常は25歳が優先される、なぜなら25歳の方75歳よりも短期的にも生存率が高いのが普通だから。
でもトリアージに際して“25歳の方が75歳より長く生きるだろうから”は、理由にしてはならないってのがドイツ法の立場。
おそらく多くの人はこの判決に功利主義的な視点から違和感を感じるのだろうけど、そもそもドイツ法は功利主義を採用していないんだ。


名前: SeriousGeorge2
仮に、赤ちゃんと100歳の老人が同じ急性疾患で入院し、その老人の方は末期がんで1年以内にほぼ確実に死ぬとする。
急性疾患については2人とも同様の治療を受ける必要があるけど、リソースの限界から1人にしか措置を施せない。
そして、この治療法を施した場合、赤ちゃんの生存率は95%で老人の生存率は98%
この判決によれば老人を助けるべきだということだろうか?
極端な例かもしれないけど、この判決の意味を確認したいので。


名前: FluorineWizard
>>SeriousGeorge2
極端にすぎるし情報としても不十分だし、それに対する答えになんの意味もない。
非現実的な思考実験で現実の倫理問題について答えようとするのは愚かなだけ。
2人の40歳の男性、一方は障害を持ちの車椅子利用者でコロナ治療による生存率は60%
一方はコロナについて以外は健康であり、生存率は50%で他の条件は2人で変わるところがない。
障害者が医療において差別的な扱いを受けることは既存の研究から十分に証明されていることだ。
この例でいえば車椅子の障害者よりもそうでない人のほうが治療が優先される場合がありうる。
今回の判決はそれを防ぎたいという以上のものではない。


著者抜粋翻訳・引用元:Reddit