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【カナダ】先住民との”和解”のための”焚書”を後悔するカナダ

2021年9月14日北米,社会

 焚書とは、書物を燃やすことだが、単にいらなくなった本を処分のために燃やす場合ではなく、何らかの政治的あるいは宗教的等の"意図"をもって行われる場合を通常言い、書物の破壊行為であれば実際に燃やすことに限られない。

 文字は、人の価値観に強い影響を与える。宗教もイデオロギーも、数冊の教本で、何万、何億の人々の価値観を変えられることを証明している。だが、政治・宗教・思想などに強い信念や目的を持つ人は、自分と異なる価値観を持つ人の存在を許せなくなるものらしい。そういった人々が権力の地位にある時、彼らにとって不愉快な価値観に影響を与える本は、破壊されることになる。

 古くは、旧約聖書に対して焚書が行われたこと記録され、始皇帝による焚書坑儒ナチスによる焚書など、洋の東西を問わず、そして時代も問わず行われ続けており、その度に人類はそのことを後悔しているはずなのだが、まだ学ぶに足りないらしい。

先住民との和解のための焚書

「カナダ・オンタリオ州教育委員会は、教育プログラムとして行われた “和解"を目的とした"焚書"について遺憾の意を表明した。このプログラムの一部は、カナダ自由党の先住民族委員会の共同議長によって主導されたものだった。

 教育委員会によると、同プログラムは、メティ、イヌイット、その他の先住民に対して否定的なステレオタイプの描写のある学校図書館内の書籍を"置き換え"て"母なる大地への恩返し"をして"解放と和解のジェスチャー"とすることを目的に、地理学者や探検家による伝記、あるいはタイタン アメリカへなどの先住民に対する否定的描写のある本を燃やし、その灰を学校内で木を育てるための肥料として使用するというものだった。

 2019年から進められたこのプログラムは、最近批判を浴びることになり、今月には、プログラムについて意見を求められた同国のジャスティン・トルドー首相は、『和解のために先住民の人々がどのように感じるべきか、どのように行動するべきかを、非先住民が決めることではない』とし、また『個人としても、本を燃やすことに全く賛同できない』と述べた。

 といのも、このプログラムの推進者でありリーダーの一人として関与した、カナダ自由党の先住民族委員会の共同議長スージー・キーズ氏が、実際には先住民としての地位を持つ人物でなかったことが分かっている。
 このことについて、同教育委員会関係者は『我々は、スージー・キーズ氏が先住民族の女性であるという彼女の主張を信じていました。彼女が先住民族であり、先住民族問題についての豊富な知識と経験を持つ人物であると本当に信じていたのです。』と述べた。
 この疑惑を受けてスージー・キーズ氏はカナダ自由党の役職から辞職した。

 同教育委員会は、今回のことを受けて、プログラムを一時停止し、プログラムについて再考することになった、としている。」

著者抜粋翻訳・引用元:こちら

 カナダでは、1998年まで先住民の子供達に寄宿舎での生活を強制するなど、先住民の人々に対して長らく差別的な政策を行っており、先日も大量の遺骨の発見されるなどしている。そのため教育、雇用、貧困等、いまだ多くの問題が生じており、先住民と非先住民の"和解"のプロセスの模索が続いている。

 今回の焚書も、先住民の人々を"気にかけて"行ったことなのだろうが、はたして差別の行われた記録を人々の記憶から抹消することが、本当に先住民の人々のためになるのだろうか。しかも、その推進者が自らを先住民と偽っていたことは、何か別の危険な意図を感じさせるのだが、皆さんはどう思われるだろうか。

以下、この記事についてのレディターの反応

名前: NotoriousHakk0r4chan7
 焚書をどうしてポジティブなメッセージに使えると思えるのだろう。
 それが歴史の中で最も暴力的な政権と結びついていることを知らないのだろうか。
 他にも“和解”のためにできることがあるだろうに・・・


名前: TheGreyMage
>> NotoriousHakk0r4chan7
 いやいや、彼らは和解のために色々やってるじゃないか
 林でも森でもなく、文字通り一本の木を育てたりさ、私達を必死に笑わそうとしてくれている…
 彼らには、本を持ち出して、先住民に対する差別についての展示会を行ったりすることもできた。
 差別を隠しても、差別が消えることはない。向き合えないからこそ隠すのだろうけど。
 せめて、炎がきれいだったことを願うよ。それ以外になんの価値もないことだった。


名前: beugeu_bengras
>> TheGreyMage
 燃やされた本の中には、アステリックスラッキールーク、タンタンなど、単に当時の西洋人が先住民をどのように見ていたかという視点を示すものを含まれていた。
 これらの本にはたしかにネガティブなステレオタイプが含まれるが、それを実際に見せることが、ステレオタイプとは何かということや、私達がどう変わったかを示す教育になるのではないだろうか?
 それが差別的な内容を含んでいると告知するだけで十分だったのに、そうせず彼らは燃やした・・・


名前: Rossum81
>> NotoriousHakk0r4chan7
 彼らは自分達の正義と、それらの本が悪だと信じているのだろうよ。
 これに関わった連中全員クビにしろよ。


名前: HollowIce
>> Rossum81
 まさに馬蹄理論で、対立する者同士は極端になればなるほど考えが接近していく。
 保守的な人々は自分達の信念に有害だと思う本を燃やし、リベラルな人々は本は自分達の進歩的な取り組みに有害だと思う本を燃やす。
 何れにせよ、焚書が良い影響を与えることなんてない。
 子どもたちには、本を読ませた上で、その本にはどのようなメッセージがあるのか、作者や登場人物がそのように考えたのはなぜか、あなた達はそれをどう思うか考えさせる。子供達に批判的思考を教える教材になる。


名前: AlreadyTaken
>> Rossum81
 歴史上、この手の独善的な美徳シグナルを発信するやからは常にいる。


名前: col-fancypants
>> NotoriousHakk0r4chan7
 古代の図書館が焼かれたり襲われたりして損なわれた物語を聞くたびに、失われた知識に胸が痛くなる。


名前: NotoriousHakk0r4chan7
>> col-fancypants
 アレクサンドリア図書館の破壊とかね、心が締め付けられる。


名前: Puzzleheaded_Swan446
 本が燃えても、アイディアを燃やすことはできない。


名前: AstralBroom
>> Puzzleheaded_Swan446
 そうだね、そして今の時代はほとんどの本が大量印刷されデジタル化されている。
 だから、今回のことで真に価値のある何かが失われているわけではないが、とはいえ焚書という行為それ自体が害だ。


名前: boyferret
>> AstralBroom
 でも、燃やされた本への簡単なアクセスの一つが失われた。それは過去と現在の価値観の変遷への議論を難しくさせる。


名前: ackoo123ads
 リベラルが左に行き過ぎるとナチスになる。
 Amazonには今でも我が闘争を売っているが、それを燃やしたらホロコーストがなくなるとでも。


名前: False_Creek
 このプログラムについて物議を醸した理由が、推進者の一人が先住民の地位を持っていないことが分かったからってのが一番の笑いどころ。


名前: 20051oce
 歴史上今まで行われた焚書に、一つでも結果的に正しいと思えるものがあるのなら教えて欲しい。


名前: Karasu_xD
 伝記の中には貴重なものも含まれていたかもしれない、本当に愚かなことをしたね。


名前: InformationMagpie
>> Karasu_xD
 学校の図書館の話だから、希少価値のあるものはないだろう。


名前: Karasu_xD
>> InformationMagpie
 カナダ人ではないけど、私の学校には、インターネットや他のどこでも見つからない町の歴史についての本があったよ。


著者抜粋翻訳・引用元:Reddit